会社の私物化の概要や問題点

会社の私物化の概要や問題点

中小企業のオーナー社長の会社私物化の概要や問題点について考えてみました。

オーナー社長(代表者)の会社私物化についての概要や問題点

ブログの方で会社の私物化の話に関する記事を記載させていただきました。

 

 

一概に「会社の私物化」と言ってもどのような事なのでしょうか?
一般的に一番多くみられるケースが会社の代表取締役(会社の株主)がその権力を使って業務の内容を私的に行い、会社の運営、資金の使い方などを自分の好き勝手に行い、尚且つ、その行動が公私混同しているケースが「会社の私物化」と言われることが多いと思います。

 

一番問題視されている事でもありますが、わかりやすい例が会社の資金を使って代表者が会社には関係ない個人的なものを購入する行為などがあげられます
そしてそういった会社の代表取締役(オーナー社長と呼ばれることもある)は「会社の物はすべて自分物」という考えを持っている方が多いです。

何故会社を私物化するか?

ではなぜこのように会社のお金で個人の物を購入してしまうのでしょうか?
多分「節税のため」か「私の物だから」と答える方がほとんどだと思います。

 

前者の「節税」に関しては、会社で利益が出ている状態だとその分税金を支払わなければなりません。
そのため利益分を会社の経費で消化させ、あまり利益が出ていないようにすればその分支払われる税金は少なくて済みます。
この節税のために物品を購入して、支払われる税金を安くしようとすることは悪くないとは思うのです。ここで会社の備品や設備投資をするのであれば問題ないと思うのですが、個人的なものを購入してしまうことが問題なのだと思います。

 

後者の「私の物だから」関しては本当にそう思い込んでいる方なので、理由はそれ以上でも以下でもないと思います。
ただしこちらの考えは本当に問題だと思います。
こういった考えを持っている経営者は本当に自分の欲しいものを購入します。経費として落とせるものであれば欲しければ何でも買ってしまいます。
これは個人的な偏見かもしれませんが、この会社のお金は自分の物と思っている経営者は決算月に資金が余るからとかそういった計算をしないで、欲しい時に欲しいものを買う印象ががあります。
例えば決算月の翌月に気分で車が飽きたので乗り換えるとか、そういった感じで経費を使ってしまう感じです。
そして決算の月に赤字になりそうなら社員に追い込みをかける。そういった事をしてしまうイメージがあります。

 

また会社の私物化はお金に関した問題ばかりではありません。
その社員の労働ですら「私物化」してしまう事もあります。
例えば自宅の清掃や特別な理由もなく自分の車の洗車を指示したり、勤務時間外に私物のクリーニングを取りに行かせるなどの指示もする場合があるそうです。

会社私物化の問題点

会社のお金を使ってしまう。

これはそのまま放置しておけばかなりの問題になる行為になります。
放置しなくても、この使ってしまったお金に関しては会社から個人への「貸付金」として処理しなければならず、当然ながら決算報告書にも記載されてくる内容になります。

 

経費の私的利用による経営悪化

節度を持って経費を使えるのであれば問題ないと思いますが、経費のプライベートの利用を続ければ当然利益が減り、業績の悪化につながります。
特に経費の利用を会社の設備や備品、投資などではなくプライベートを優先にしている方は業績悪化につながる可能性が高いです。

 

社員の士気が下がる

代表者のみが私的に経費を使いたい放題していれば当然その会社で働いてる社員は不満を持ちます。
これは社員一人一人のやる気をなくすことにもつながってきます。それが原因で仕事を辞める人、仕事の業績が悪くなる人は少なからず出てくると思います。
また業務範囲外の事を頼まれることに抵抗を覚えない方はいないと思います。それが勤務時間外にも及べばなおさらです。

どのようにすればいいのか?

まず会社と個人とは全く別であることを認識する。
会社はあくまで法人であり個人とは別人格です。なので当然ながら会社の持ち物は会社の持ち物、個人の持ち物は個人の物と再認識することが必要です。
そしてサイフを完全に分けることが重要です。
これができないとなかなか会社の私物化から脱出できません。

 

また会社の仕事と個人のやるべきことをしっかり分けて、支持をする場合には会社の業務範囲内に収める事が重要です。

最後に

個人的な意見ではありますが、確かに税金を払うよりかは使った方がいいという考え自体は否定しません。ですがそこでプライベートなものではなく、会社のためになること、社員のためになることにお金を使えば会社もよりいい経営状態へ向かうのではないかと思っております。

 

また経営者とは人を動かす重症なポディションです。その指示の内容によっては社員の士気にも影響が出ます。
そのことを十分理解して、一つ一つの指示を適正であるかちゃんと考えて指示しなければなりません。